レモネードも美味しい！広島県尾道市の自家製レモンシロップ（汐待亭）｜会いに行けるご当地レモン#4

全国各地から発信される「ご当地レモン」に会いに行く企画。有名スイーツや観光スポット、地元の人しか知らないようなグルメ情報まで、日本全国、津々浦々いろいろなレモンを調べてレポートします。第4回は、尾道市にあるカフェバーをご紹介します。こちらでは、ピリッとアクセントの効いた、ちょっと大人の味わいのレモネードが楽しめるのです。

お昼はカフェ、夜はバー。古民家カフェで味わう「大人の」レモネード

今回訪れた「汐待亭」は、広島県尾道市、しまなみ海道の出入り口に位置する生口島にあります。しおまち商店街のなかほどにひっそりとたたずむ古民家カフェで、脚を伸ばしてくつろげる、雰囲気のあるお店です。開業以来、地元ではもちろん、サイクリストの間でも話題で複数の有名グルメサイトでも高評価を得ている人気店。
亭主の竹田さんが自転車整備士であり、スポーツバイクの販売、修理、レンタルもおこなう自転車ショップとしての側面も持つため、サイクリング途中に訪れる方も多いのだとか。
汐待亭のカフェ飯はボリュームがあってお勧めしたい……のですが、もちろん紹介するのは「レモン」にまつわるメニューです。地元の農家さんから仕入れる農薬未使用レモンから産まれたレモンシロップを使ったレモネードです。

グリーンレモンでスッキリ。熟したレモンであまーく。
季節ごとに味わいが楽しめるスパイスレモネード！

こちらのレモネードは島でよくあるレモネードやレモンスカッシュとはちょっと違う、という噂だったので、編集部スタッフもドキドキして注文。
見た目はとってもシンプルですが、まずは飲んでみます。……ひと口目から、シナモンを始めとしたスパイスの香りがふわっと漂います。でも辛いわけではなく、ほのかなハチミツの甘さがあってノドに気持ちいい！寒い日は暖かいお部屋で飲んだり、暑い日にはとてもスッキリと飲めそうです。編集部内では、これはホットレモネードにしても香りが増しておいしい、との意見も。

この「スパイスレモネード」はどのようにして誕生したのでしょうか？ 「ここにお店を構えた当時、地元の方々からたくさんのレモンや柑橘類をいただいたんです。実のまま置いておくと風味などが失われてしまうので、シロップにしようと思いつきました。その当時でもレモネードやレモンスカッシュは周辺の島でよく見かけていたので、あえて王道ではなく、スパイスを入れてみました。複数の香りの強いスパイスを調合して、個性を出しています」。
瀬戸田や高子島の農薬未使用レモンをシロップに加工。2月〜3月の時期にできるだけ作って保存しておくのだそう。この日にいただいたのは、まだレモンが熟しきっていないグリーンレモンでつくったシロップで、時期によってもレモンの甘さが変わるため、味に合わせてスパイスを調整。加えるハチミツや砂糖の量も変えているのだとか。
「レモンは皮も使うので、地元の農家さんが作った農薬未使用レモンを使っています。ハチミツも地元の、ミカンの花からとったハチミツを使っています。グリーンレモンと完熟レモンでも味わいが全然違います。その時期ごとの味の違いを楽しんでみてほしいです」。

月に1〜2回はライブも開催。一泊してぜひビヤカクテルも味わってみて！

オーナーの竹田さんは、広島県出身。東京で音楽関係の仕事をしつつ、自転車の仕事にも携わっていました。
「ずっと音楽、料理、自転車などの複合的なお店をやりたいと思っていたんです。『しまなみ街道』はもともと雰囲気が良いと知っていたので、この周辺でお店を探しました。そんな時、この建物を紹介してもらったんです。建物も歴史的な物件らしく、天井が屋久杉だったり欄間が残っていたり、学者さんが見に来たりもします」。

土間部分は自転車屋さんとして、畳の間は飲食店として、とても趣のある古民家風。とてもゆったりできる気持ちのいい空間で、ついつい長居をしてしまいそう。古民家カフェが好きな方々にもお勧めの場所です。

「自転車の販売、修理、メンテナンスやサイクリストのトラブルにも対応しています。その他にレンタルバイクもやっています。音楽ライブも月に1〜2回、地域の交流になればと思い開催しています」。
レモネードを目的に訪れた汐待亭。レモンシロップを使ったビヤカクテルやケーキ、他の柑橘系のメニューも盛りだくさんで、居ればいるほど、たくさんの魅力が溢れてくるお店でした。

取材ご協力

お酒に関する記事です。飲酒は20歳になってから。