スポーツ栄養学に基づいた、疲労感軽減にぴったりなレモン料理とは?

運動不足やダイエットを意識して、ストレッチや筋トレ、ウォーキングなどの運動を心掛けている人も多いのではないでしょうか? せっかく始めた健康的な運動習慣を、無理なく継続するためには「疲労感の軽減」を意識することが大切です。そこで注目したいのは、疲労感の軽減効果が期待できるクエン酸がたくさん含まれる「レモン」です! 今回はスポーツ栄養学に詳しい栄養士の堀口泰子さんに、ポッカサッポロのレシピWEBサイト「ひらめきレシピ」の中から、効率よく疲労感の軽減をサポートしてくれるレモン料理をセレクトしていただきました。なぜ疲労感の軽減に効果的なのかを学びながら、体の内側からケアしましょう♪

レモンといえば、クエン酸! でも、疲労感軽減になぜいいの?

レモンといえば、クエン酸! でも、疲労感軽減になぜいいの?

「レモンなどの柑橘類や酢などに含まれるクエン酸は、体内でエネルギーを作るうえで必要な栄養素です。クエン酸は食事で取り入れた栄養素とくっついて、エネルギーの素となる乳酸に働きかけ、効率よくエネルギーに変換するのに役立っています。エネルギーを作り出せないまま運動を続けると、体に疲労が溜まってしまうので、クエン酸を上手に食事に取り入れることが大切です」と、堀口さん。

実際にスポーツの現場でもレモンは活躍しているのでしょうか?
「運動部のマネージャーが『はちみつレモン漬け』を差し入れするというエピソードがありますが、これもまさに疲労感軽減のためですね。とあるサッカーチームのクラブハウスには、選手がドリンクを作るコーナーがあるのですが、そこにもレモン果汁は必ず用意されているなど、スポーツの現場でもなじみが深いですね」

ではどのようにレモンを摂取するのがいいのでしょうか。
「クエン酸はこまめに摂取するのがオススメです。そして運動後は、できるだけ早く摂取することを心がけてください。一番手軽にできるのは、スポーツドリンクにレモン果汁を加えることです。さっぱりした味わいで運動後にぴったりですよ。その後に、食事でレモンを取り入れるのがいいのではないでしょうか。食事になると、レモンと組み合わせると相性のいい栄養素なども一緒に摂取できます。疲労感の軽減にぴったりなレシピを4つ選びましたので、ぜひトライしてみてください!」

レモン果汁で作る手作りスポーツドリンクのレシピはこちら!

エネルギー補給とタンパク質も摂取できる
疲労感軽減にぴったりなレモンごはん料理

「疲労感の軽減に必要な栄養素の代表格は『クエン酸』ですが、他にも必要な栄養素があります。それは、適度なエネルギー補給とタンパク質。エネルギーの回復や細胞の修復に役立ってくれるのです」
そこで、堀口さんがおすすめするのはレモンと一緒に「ごはん」を使った2つのレシピ。「ごはんを食べると太りそう」という声もありますが、「実は炭水化物の中でも脂質が少なく、意外にタンパク質や食物繊維も摂れるので、運動後のエネルギー回復にぴったり」なのだそう。では、レモンを使ったごはんメニューをご紹介します!

ハムとチーズのさわやかレモン手まり寿司

ハムとチーズのさわやかレモン手まり寿司

参考:ポッカサッポロレシピ
https://www.pokkasapporo-fb.jp/recipes/detail-908.html

【材料】(小さな手まり寿司8個分)
ハム…2枚(20g)
プロセスチーズ…1個(20g)
ごはん…茶碗1杯(150g)
【A】レモン果汁…小さじ1
【A】砂糖…小さじ1
【A】塩…少量

【作り方】
【1】ハム、プロセスチーズは1cm角に切る。ごはんは冷めていたらレンジで温めておく。
【2】【A】を混ぜ合わせたものをごはんに回しかけて、しゃもじで混ぜる。
【3】【2】にハムとチーズを混ぜて、ラップでキュッと握ってまるくする。

一口サイズの手まり寿司はパクッと手軽に食べられるので、運動後にぴったりですね!
「疲労を軽減するためには、運動後できる限り早くクエン酸の摂取と、エネルギーの回復を行うことが大切です。運動によって傷ついた細胞を修復するためにはタンパク質が必要となります。ハムやチーズが入っている手まり寿司は手軽に食べやすい補食としておすすめです」

鮭となすのレモンソース丼

鮭となすのレモンソース丼

参考:ポッカサッポロレシピ
https://www.pokkasapporo-fb.jp/recipes/detail-676.html

【材料】(4人分)
鮭(生鮭)…4切
なす…3個
オリーブ油…適量
塩・胡椒…各少々
にんにく(みじん切り)…小さじ1
ごま油…小さじ1
ごはん(丼)…4杯分
青ねぎ(小口切り)…少々
【A】レモン果汁…大さじ2
【A】酒…大さじ1
【A】しょうゆ…大さじ1と1/2
【A】砂糖…大さじ1

【作り方】
【1】鮭はひと口大に切って、塩・胡椒をふって、オリーブ油でソテーにする。なすは輪切りにして、同様にソテーにする。
【2】フライパンに、ごま油を熱し、にんにくをこんがりと炒め、【A】を加え、少し煮立てる。はねるのでフタをする。
【3】丼にごはんを盛り、その上に【1】の鮭、なすを盛り、【2】のソースをまわしかけ、最後に青ねぎを散らす。

鮭といえば、タンパク質が豊富で運動後にぴったりな食材ですね。レモンとの相性もやはりいいのでしょうか?
「もちろんです! 鮭の赤色の色素に含まれるアスタキサンチンも疲労感の軽減を早める手助けをしてくれます。レモンの酸味や香りが消化酵素や胃腸の動きを活発にして必要な栄養素の消化吸収を高めてくれることが期待できます」

作り置き、簡単調理でも
レモン料理でクエン酸摂取!

運動後は疲れてしまって、料理をする元気がない……という方にオススメしたいのが、作り置き&簡単調理でできるレモン料理です。あらかじめ作っておくことで、すぐに食べられるので、“運動後になるべく早くクエン酸を摂取する”ことにもなりますよ!

豚肉とアスパラのレモン煮

豚肉とアスパラのレモン煮

参考:ポッカサッポロレシピ
https://www.pokkasapporo-fb.jp/recipes/detail-2311.html

【材料】(2人分)
レモン果汁…大さじ1
豚ロース肉(とんかつ用肉)…2枚(約200g)
玉ねぎ…1/2個
グリーンアスパラガス…6本
【洋風スープ】白ワイン…1/4カップ
【洋風スープ】ローリエ…1枚
【洋風スープ】塩…小さじ1/4
【洋風スープ】胡椒…少々
【洋風スープ】水…1/2カップ
塩…小さじ1/3
胡椒…少々
小麦粉…適量
オリーブ油…大さじ1/2

【作り方】
【1】豚肉は4等分のそぎ切りにし、塩、胡椒をふって小麦粉を薄くまぶす。玉ねぎは1cm幅のくし形に切る。アスパラガスは皮むき器で下側1/3の皮をむき、3cm幅の斜め切りにする。
【2】フライパンにオリーブ油を中火で熱し、豚肉を入れてうすく焼き色がつくまで1~2分焼く。上下を返して端に寄せ、玉ねぎを加えてしんなりするまで炒める。
【3】【2】にレモン果汁、洋風スープの材料、アスパラガスを加えてふたをし、弱火にして3~4分煮る。

夏場に温かい料理を選んだのは、何か理由があるのですか?
「胃腸を冷やさないことも疲労感の軽減には大切です。胃腸が疲れてしまうと夏バテの原因にもなるので、筋肉疲労とは別の理由で体が疲れやすくなってしまいます。時には温かい食べ物を摂って体を労ってあげましょう。なので、冷めてしまったら再加熱するか、レンジで温めてから召し上がってくださいね。豚肉にはビタミンB1、アスパラガスにはアミノ酸(アスパラギン酸)が含まれていて、どちらも疲労感の軽減を助けてくれます。そこにレモンが加わるので、強力な疲労感軽減料理かもしれませんね!」

冷奴のさっぱり桜エビたれかけ

冷奴のさっぱり桜エビたれかけ

参考:ポッカサッポロレシピ
https://www.pokkasapporo-fb.jp/recipes/detail-2057.html

【材料】(2人分)
木綿豆腐…1丁
【A】桜エビ(素干し)…8g
【A】長ねぎ…30g
【A】しょうが…1かけ
【A】しょうゆ…小さじ2
【A】レモン果汁…小さじ2
【A】ごま油…小さじ2

【作り方】
【1】桜エビは粗く刻む。長ねぎ・しょうがをみじん切りにする。ボウルに【A】を入れ、混ぜ合わせる。
【2】器に豆腐を盛り、【1】をかける。

豆腐のタンパク質、桜エビのカルシウム、こちらも強力な疲労感を軽減させるレシピではないでしょうか!?
「そうですね。豆腐はタンパク質以外に鉄分も摂れるので、貧血からくる疲労感からの回復も期待できます。レモンはカルシウムもそれ以外のミネラルも吸収しやすくする働きがあります。鉄分はタンパク質やビタミンCと一緒に摂ると吸収率がよくなるのでオススメしたいレシピです。カルシウムは筋肉を動かすためにも必要な栄養素なので、運動後の筋肉にも骨の健康にもうれしいですね」

カルシウムを効率的に摂れるレモン料理のレシピはこちら!

おわりに

「疲れはその日のうちに解消して溜めないこと」と、堀口さん。疲労感軽減の方法はたくさんありますが、食事にレモンを取り入れることで日常的に体の中からケアするのも、ひとつの方法ですね! ライフスタイルや食習慣に合わせて、レモンと一緒にバランスの良い食事を心がけてみましょう♪

取材ご協力

栄養士の堀口泰子さん

栄養士の堀口泰子さん

栄養士、食アスリートシニアインストラクター、料理講師
フィットネスクラブ栄養士を経て独立。アスリートの栄養サポート、講演、栄養監修、レシピ開発の他、離乳食から介護予防まで様々な食育活動をおこなう。
「毎朝食べるサラダにかける自家製ドレッシングにはレモンは欠かせません。レモンの塩漬け、唐辛子の調味料ハリッサ、レモンの氷砂糖漬けなど、レモンが本当に大好きなのでよく作っています」

HP
https://eiyoushiyakko.jimdo.com/
BLOG
https://ameblo.jp/yasukoh/

こちらの記事もおすすめ

この記事が気にいったらシェアしよう

この記事を書いた人

withレモン編集部

withレモン編集部

withレモン編集部は、おいしいスイーツ、おしゃれなファッションなどのトレンド情報から、レモンのあんなこと、こんなことまで、ライフスタイルにあったレモンに関する情報を幅広く紹介します!

関連カテゴリ・キーワード